現実を見よ

こんにちは。浦和レッズの敗退に今も立ち直れない近藤です、、

まぁ勝負の世界はしょうがないですが今年のJリーグのルールはやり切れないです、、

あぁ、、切ない、、(+o+)

さて、気持ちを切り替えて今月の読書論文ですがユニクロの柳井さんの著作を読みました。

成功者のようなイメージがある柳井さんですがいろいろ失敗もされています。

人間諦めなければ失敗ではありません!

と自分に言い聞かせる今日この頃、、

お時間ある方はお読みください!

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ファーストリテイリング代表取締役会長柳井正氏の著書。成長しなければ即死する。インパクトのある見出しから著者の生まれ故郷と上海との30年の成長差、日本人の危機感の無さを呼びかけてスタートする。第1章ではバブルの崩壊後、20年に渡って日本が衰退し続けその間、アジア諸国が一体どれほど目覚ましい変貌を遂げ、この現実を直視できる人はどのくらいいるのだろうか?真っ当な危機感を持つためには自分が置かれた状況を理解しなければならず、すさまじい発展を遂げているアジアの国々の中で、日本が取り残されている事実を知らなければならない。と、アメリカのゴールドラッシュをなぞりアジアの国々の成長を紹介している。またユニクロのアジアに進出した経緯、社内の英語公用語化の理由、国際化への著者の考え方などが述べられている。その中でもヒートテックなどの成功を「企業側が何を売りたいか」ではなく、「顧客は何を求めているか」追求するのがビジネスの要諦と、ドラッカーの顧客の創造なども紹介されている。

第二章は「資本主義の精神を忘れた日本人」と題して現代の日本の国家財政の危機を、太平洋戦争の軍部指導者が犯したもっとも許しがたい失敗「若者に特攻を命じ、自分も後から行くと言っておきながら敗戦が決まると責任をとることもないまま、今度は日本復興のために尽力すると180度態度を変えた。」を例にとって、こうした無責任さを日本人特有の悪弊として考えたくはないが、発言をコロコロ変えて平然としている現代の政治家たちの姿を見ていると太平洋戦争の「失敗」に何も学んでいないのではないかと言いたくなると著者は述べ、今日本に必要なのは、現実を直視すること。であり、敗戦後の日本にあった本田宗一郎や松下幸之助などの燃えるような情熱が必要だと述べている。また悪化を続ける相対的貧困率の増加は「働かざるもの食うべからず」という言葉はどこに行ったのだろうか?現状は停滞ではなく後退であり社会主義色に染まった日本政治に対して茹でガエル現象などを例にした危機感が述べられている。こういった問題に対し著者はこの国はもう一度稼ぐことの重要性を思い出し資本主義の精神を取り戻さなければならない。正常であれば必ず成長する。逆に成長していないのなら何かがおかしい。その言葉を私たちは重く受け止めるべきではないか。と、述べている。

第三章は「政治家が国を滅ぼす日」と題して現在の日本の政治家や官僚を三流どころか四流であると政策や東日本大震災の原発事故の対応についてかなり辛口で述べられている。これらは政治の中でもグローバル化の波に全く乗り切れていない日本の官僚制度や消えた年金問題などを取り上げてイギリスなどと比較しながら大変わかりやすく著者の考え方が書かれている。このような政治に対して、今こそ企業人は真のステイツマンシップを発揮して、政治家や官僚に戦いを挑み再び荒廃したこの国を救う責任があるのではないか。と、締められている。

この書は数年前に発刊された書ではあるが、あなたが変われば未来も変わる。社員にもベンチャースピリットを。など様々なメッセージが宝石のようにちりばめられている。著者は経営の原理原則はどれだけ時代が変化してもそう簡単には変わらないと考え、ファーストリテイリングでは経営理念の第一として、「顧客の要望に応え、顧客を創造する経営」を定めている。10年後であれ、20年後であれ、その理念を第一に掲げ続けるだろうと述べ、若者に向けては、成功法則より普遍的な考え方を持て、起こっていることはすべて正しい、人間は求めていい需要はあるのではなく作り出す、売れる商品は世界中どこでも同じ、戦うのなら勝ち戦をすること、など座右の銘になるような言葉が最後に並べられている。必ず読んでおきたい1冊である。


他人の支配から逃げられない人

こんばんは。今日は月イチの読書論文公開です!

今回は片田さんの著作です!

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私自身はフリーランスで動いているのでそんなに感じないのですが、ふと本屋で目に入りました。

お時間ある方はお読みください!!

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精神科医片田珠美氏の著書。支配されるとはどういうことか?冒頭に精神科医の著者が定期的に大手企業の従業員にカウンセリングを行っていることが紹介されている。主な内容は、職場の環境が相談者の心をむしばんでいると思われるケースが少なくないことが述べられている。その事例で営業職A氏の場合はレガシー上司からの売り上げのノルマに対してのパワハラと思われるような罵倒、頻繁な飲みの誘いに悩まされながら、家のローンや子供の教育費などが理由で転職できないジレンマで心身ともに疲弊していく様を紹介し、読者自身の身の回りにも似たような状況に直面している人が思い当たるのではないか?という問いかけから始まり、こうした状況に苦しんでいる人、あるいは苦しんでいる人の身近にいながらどうすれば彼・彼女の苦しみを軽くしてあげることができるのか分からずに悩んでいる人に対して精神科医としてのアドバイスなどが六章に分けて紹介されている。

第一章は会社、ママ友、家族間などの例をもとに支配、非支配関係について紹介され、どこにでもある逃げられない人間関係が経済力や世間体によって起こっていると述べられている。特に夫によるモラルハラスメントから逃げられない妻のジレンマ、冒頭のA氏のような職場から家庭、言い換えると会社から夫、夫から妻、妻から子供のように支配、非支配関係の負の連鎖が起こりうる可能性を著者は危惧している。第二章は支配、非支配が生じやすく、こじれやすくなっている背景を掘り下げていく。最近の背景で終身雇用が確約されなくなった社会、派遣社員やフリーターの増加、 薄給長時間労働のブラック企業などの報道、これらの社会的流れによって安定志向が強まり公務員願望や専業主婦願望が強まる傾向がある。しかし著者はこれら安定志向が逆に支配されやすい状態を作り出す危険性があると述べている。役所などは安定を求めた結果として逃げられない人間関係にはまってしまい心を病んでしまう事例などが多いと著者は述べている。

後半はこういった状況から逃げられなくなる人はどんなタイプか?誰が逃げられない状況を作るのか?実際に起こった事件などを題材にし、まず逃げられない人には5つのタイプがあると述べられている。 ①安定死守型②トラブル回避型③承認渇望型④完璧主義型⑤権威主義型と分けられた思考があり、著者はこうした思考は誰の心の中にもあり、自己愛が根底にあると述べ、過剰な自己愛は時として自分を追い詰めその結果逃げられなくなると定義している。また、一方で逃がさないで攻撃する人のタイプも5つあり、①自己愛型②利得型③羨望型④置換型⑤否認型と分けられ、支配する側は、あらゆる手段を駆使して自分の欲望を満たそうとする。しかしこれも誰にでもある支配欲求だとも述べている。

第六章は実際に逃げられない状況に陥っている人はどんな風にすれば良いのか?その対処法を示している。その中でも①仕事以外で自分を確認できる場所を持ちボランティアや趣味の会などに参加する。職場とは違うところに居場所を作ることが自分の承認欲求を満たし心のバランスを保つためにも有効。②運動や料理を作るなど自分の意志で身体を動かす。自分で自分を支配する感覚を取り戻すのに非常に有効。これらはすぐ実行できる行いで、またゲームをする、ちょっと逃げる、時に喧嘩するなど著者の個人的な意見も述べられている。最後に支配されやすさという点から考えると失敗したことがなく視野の狭い人が1番危うく、「自分にはこの道しかない」と思い込んで他の選択肢を考えることができずその結果今いる場所から逃げられなくなってしまう。よって、かつて思い描いていたゴールに到達できなかったとしてもたくましく地道に生き抜くことが支配されない生き方だ。と締めている。疲弊しながら我慢して安定を求めている人には1度は読んでいただきたい一冊である。


魂の経営

こんばんは。10月に入りましたね!

読書論文第2弾!!今回は富士ホールディングスCEOの古森氏の著作です!!

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お恥ずかしながらの公開シリーズ!!

お時間のある方はお読みください!!

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富士フィルムホールディングスCEO古森重隆氏の著書。本書はまず初めにビジネスの世界では、絶頂の時にこそ危機が忍び寄って来ているものだ。という富士フィルムが実際に巻き込まれたデジタル化における本業消失の危機に直面した事態と、それをいかに克服してきたかという話を全六章によって著書の経営に対する思案なども踏まえて書かれている書である。第一章では技術志向の富士フィルムの生い立ち、著者の入社当時写真フィルム業界で世界のトップシェアだった巨人コダックの圧倒的な存在感。また徐々に迫ってくるデジタル化の足音に対しての経営陣がとった三つの戦略について書かれている。当時の経営陣はこれらの戦略を打ち出し研究や開発を始めるのだが、その後なかなか進まないデジタル化に「写真フィルムはあと30年持つのではないか?」と言った楽観論まで広がり新規事業への投資を辞めてしまい、結果、後の世界規模でのデジタル化の波のスピードとインパクトで年に20%、30%と市場が消失していき5年で赤字に転落してしまった事実にたいして著者は、「どれほど業績が良くても、来るべき危機を予測し、それに備えなければならない。」と述べている。

第二章では著者の欧州行きに始まりその後の社長就任時の話になっていく。その中でただ生き残るのではなく、一流企業として存続するために2004年にVISION75という75周年にちなんだネーミングの中間経営計画がある。これは「経営全般にわたる徹底的な構造改革」「新たな成長戦略の構築」「連結経営の強化」という三つの基本方針なるものだ。これを柱に著者は写真フィルム事業で思い切ったリストラを断行する一方で、偏光板保護フィルム事業への投資などを積極的に行った。これは後にスマートフォンなどでも需要が拡大し20億円だった売上高は20年後には2000億円規模に拡大する中心事業へとなる。著者は「人間には幾度か勝負の時が訪れる。私にとってまさにこの時がその一つだった。勝負時には絶対に負けてはならない。」と振り返っている。

第三章、四章からは有事に際して経営者がやるべき事と著者のリーダーとしての考え方が惜しげもなく記されている。まず戦場を会社の危機に置き換え最前線で多数決で決めることなくリーダーが即断即決をする事の大切さ、その時にリーダーのやるべきことは、読む、構想する、伝える、実行するの四つに集約する事ができる一方で決断を誤る三つの要因、「現実を直視しない」「情報が偏っている」「思い込みや偏見など先入観があるケース」などが詳しく紹介され、クリアな状態を保つためにもリフレッシュなどの大切さにもついても記されている。第五章、六章では仕事に向き合う姿勢の差、仕事を通して自分を成長させる人とはどういう人なのか。結果を出す人は何をしているのか。など今後世界と競争していく上での経験から感じたことを振り返る形で終わっている。

最後に結果を出す人はなにをしているか?今後世界と競争していく上での著者の経験から感じたことなどを振り返る形で終わっている。人間は基本的に自分で育つものである。自ら成長するのだという強い意欲を持って仕事に取り組む。何事にも誠実に向き合い頑張る。などこれからの人材に対してのメッセージ。上級管理者となってからの伸びない人の理由などは必読すべき内容である。「上向き」「前向き」「外向き」この「三つの向き」だけでも一冊分の価値があると言っていいほどだ。


読書の秋

こんにちは。読書の秋にこれからなるということで今まで読んできた本も紹介していきたいと思います。

昨年からFBL大学http://www.fbldaigaku.net/でフィットネスビジネスを学ばせてもらっています。

その中で毎月読書論文の提出があります。

支離滅裂でかなり恥ずかしい内容ですがお勧めしたい本もありますので恥を覚悟で公開に踏み切ります!!

今回はこちらになります。

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岡野工業の岡野社長の著書です。

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痛くない注射針やNASAからの仕事依頼などで有名な少数精鋭町工場「岡野工業」岡野氏の著書。前回の「学校の勉強だけではメシは食えない」同様に質問回答形式で展開されている。この岡野氏を知るきっかけになったのがTV番組で岡野工業が取り上げられた時のインタビュー時、最初は職人気質で気難しい印象だったのが「仕事は趣味。難しいから楽しい。人が出来ないことをするのが面白い。」と、意外とやわらかな一面があり大変興味を持ったのを憶えている。前作では仕事に対する質問に岡野節とも言える自論を展開する内容であったが、本書では前作にあまりなかった人生観やお金などに関する岡野節が数多く書かれている。著者がどのような人生観を持っているのか?期待を持たせる一冊である。

本作は全6章からなる質問回答形式で構成されている。1章は人間関係について7つの質問に対しての著書の考え方が紹介されており、「はみ出すことを学べ。そして味のある人間になるんだ。」後輩に対しては「欠点をあげつらねるんじゃなく、いいところを伸ばしてやれ。」などの文面が口語口調な所が違和感を感じるかもしれないが岡野節ととらえればスッと受け入れられるのも前作と同じである。人づき合いが苦手という質問に対しては、人が運も縁も運んでくれる。人間づき合いがいくら下手でもきちんと誠意を持って接すればおのずと人はついてくる。本当の付き合いをしていれば困った時に誰かが絶対に助けてくれる。など、現在希薄になりつつある人間関係の大切さをもう一度見直しさせられる内容となっている。2章、3章では仕事に対する考え方、人と違った事を常に考えて仕事に取り組む大切さ、自分の箱(会社)を作り一生現役で働く事の出来る環境づくりのススメなど起業したい者への後押しになるようなメッセージが散りばめられている。

ここまでは著者が仕事に対しての情熱や基礎の大切さなどが主な内容だったが、4章からは前作にはあまりなかったお金に対する考え方、世の中の渡り方についていよいよ入っていく。目先の利益だけしか見えていないで欲をかくと相応のツケが来る。お金の事ばかりを考えるとロクな仕事は出来ない。「金、金、、、、。」と言っていると、お金は逃げていく。など、4章では著者が感じている苦労せずに金持ちになろうという現在の風潮に一石を投じる内容になっている。本物だとわかるためにはまず本物を知らなければダメ。という言葉はどんな業種でも当てはまる所だろう。5章は人生観。ここで著者は今まで見せなかった自分の弱さを前面に出してくる。「自分の弱さを把握して、しかるべき人物を見極めて、そして率直に相談できる。それが最大の防御になる。」など人生に世渡り力は不可欠。いい人と知り合えば仕事も広がり、人生も豊かになる。と、述べている一方で色々な人が世の中にいるので用心深さも必要。と、今後の人生について気を引き締めさせる事柄も紹介してある。

この書は最後6章で社会人になる前にこれだけはやっておけ。という内容の今後社会人になる人に向けてメッセージ性の強い質問回答で終えている。全体の内容としてはかなり著者の自論、言葉で読者に訴えかけているが著者のあたたかさ、厳しさ、人間味などが感じ取れるものがある。それ以外でも基本を知っているかどうかでその人の本当の技術力が分かるという基礎の大切さ、どんな事柄でも本物と思われるまでは相当の時間がかかるが、人が本物と自分を認めてもらうことで自分の人生を自ら決められるようになると勇気づけられる一冊である。